意見書第19号 (平成16年) 地球温暖化防止のための森林吸収源対策の確実な推進を求める意見書
意見書第19号
地球温暖化防止のための森林吸収源対策の確実な推進を求める意見書
国土の7割、県土の5割を占める森林は、林産物の供給はもとより、生命の源である清らかな水をはぐくみ、国土を保全して洪水などから私たちの暮らしを守るとともに、多様な動植物の生息または生育の場を提供するなどさまざまな役割を果たしている。
特に、近年では地球規模での地球温暖化が顕著化し、人類の生存にかかわる深刻な環境問題となっている。森林にはその温暖化の主要な原因である二酸化炭素の吸収源としての役割が期待されている。
京都議定書では、我が国の温室効果ガス削減目標6%のうち、3.9%を森林による吸収量で確保することとしていることから、削減約束の達成には適切な森林整備が不可欠なものとなっている。
しかしながら、森林、林業を取り巻く環境は、木材価格の長期低迷等により採算性が大幅に悪化している。この結果、我が国の森林は、間伐などの必要な手入れが行われない放置林が増加し、このままでは森林の持つ多面的機能が大幅に減退するおそれがある。
このため、森林整備に必要な財源を確保し、あわせて国産材の利用を推進することにより、森林吸収源対策を着実に進めていくことが極めて重要である。
よって、政府ならびに国会におかれては、森林整備の諸対策を一層充実させ、森林の持つ多面的機能を高めることとあわせて、国の責任のもと広く財源を求め、地球温暖化防止のための森林吸収源対策の確実な推進が図られるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成16年12月21日
滋賀県議会議長 世 古 正
(宛先) 衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 総務大臣 財務大臣 農林水産大臣 環境大臣