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件名

請願第2号 安全性が確認されるまで、MV−22オスプレイ(米軍垂直離着陸輸送機)の飛行を行わないことを求める旨の意見書を提出することを求めることについて

受理番号

請願第2号 

受理年月日

平成29年2月22日

付託委員会

付託委員会
総務・政策・企業常任委員会

本会議議決結果

議決結果
不採択

紹介議員

藤井 三恵子
杉本 敏隆
節木 三千代

内容

 昨年12月13日に沖縄県名護市東海岸から約1キロメートル沖合で、MV−22オスプレイ(米軍垂直離着陸輸送機)1機が墜落した。同日、別のオスプレイ1機も普天間飛行場に戻る際に、胴体着陸の事故を起こした。事故原因は究明続行中で、現時点でも解明されていない。しかし、事故から6日後にオスプレイの飛行訓練は開始され、墜落事故を起こした普天間基地配備のオスプレイ機による空中給油訓練は1月6日に再開された。原因究明されない段階での再開は、民間航空機ならありえない事態である。
 オスプレイは、米国防省によると試作段階の1991年から計39人が事故で死亡しており、米軍内でも「未亡人製造機」とやゆされ、専門家からも構造的欠陥機と指摘されている。過去に、18回以上も死傷者や200万ドル(約2億3千万円)以上の損害を出したクラスAと呼ばれる事故を起こし、その事故率は、米軍全機種平均に対し約41倍と推計されている(1/15沖縄タイムス)ほど高く、イスラエルや米陸軍までが導入を中止した軍用機なのである。
 「家の上を飛んで、怖い」という住民の声は、沖縄だけではない。オスプレイの沖縄配備に当たって海兵隊が作成し、2012年6月13日に公表された「環境影響評価報告書」では、全国6ルートで低空飛行訓練を行い、少なくとも全国21県138市町村に危険が及ぶことが明らかになっている。また、基地から飛び立つオスプレイは公表されたルートだけを飛行するわけではないため、全国を飛び回っていると言っても過言ではない。
 一方政府は、こうした危険なオスプレイを米国以外では世界で唯一17機も購入する方針を決め、日本全国で飛行訓練を行おうとしており、防衛省によると滋賀県高島市あいば野演習場も全国5つのオスプレイ分散訓練の候補地の一つとされている。
 こうしたオスプレイの全国配備と飛行訓練は、1994年に保育園や小学校に近接する高知県早明浦ダムに米軍A−6攻撃機(厚木の米空母艦載機)が墜落した重大事故を引き起こしていることを考慮すると、沖縄県を初め全国の住民生活の安全に重大な懸念を抱かざるを得ない。
 東京都と横田基地周辺の市町は、昨年12月15日に政府に対して、安全性が確認されるまで、MV−22オスプレイの飛行を行わないことを米軍に申し入れるよう要請を行なっている。
 こうした先例を踏まえ、あいば野演習場を抱える滋賀県議会として政府に対し、沖縄県名護市沖の事故に係る原因究明により、安全性が確認されるまで、MV−22オスプレイ(米軍垂直離着陸輸送機)の飛行を行わないよう米軍に求める旨の意見書を提出されるよう、請願する。

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