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知事提案説明(平成13年 6月定例会)

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平成13年6月議会定例会 知事提案説明から

平成13年6月議会定例会 知事提案説明から

 本日、議員各位のご参集をいただき、6月県議会定例会を開会し、提出いたしました諸案件のご審議を願うにあたりまして、その概要をご説明いたしますとともに、当面する諸問題について所信の一端を申し述べたいと存じます。

 まず、「滋賀県IT化県庁重点3か年計画」の策定についてであります。
 本年1月に「滋賀県電子県庁等IT推進本部」を設置し、今後3年間、本県が重点的に進める県のIT化の基本方向と推進施策を検討してまいりましたが、このほど素案を取りまとめ、「滋賀県IT化県庁重点3か年計画素案」として公表したところであります。
 この計画は、本県のIT推進の基本戦略として平成11年9月に策定いたしました「びわ湖情報ハイウェイネット計画」について、その具体化を図り、国の電子政府実現の取り組みも踏まえまして、県民の皆さんや企業がITの恩恵を十分に享受できるよう、県下のIT化を県庁が先頭に立って平成15年度までの3年間に重点的に進めていくための施策を計画としてお示ししたものであります。
 従いまして、計画の内容は単に県庁内のIT化にとどまらず、県民サービスの向上や市町村との連携、さらに地域産業活動の支援なども視野に入れましたIT関連施策を盛り込んだものとしております。
 特に、県民の皆さんにとりましては、身近な行政サービスの窓口としての市町村の果たすべき役割は大きく、IT化につきましては、県と市町村とのネットワークの整備やそのネットワークを利用した情報の共有化、業務への活用が重要でありますことから、県と市町村とが緊密に連携しIT化を進めてまいりたいと考えております。
 また、県民の皆さんや企業から県への各種申請・届け出手続きのインターネット活用によるオンライン化やホームページによる行政情報の提供と情報交流の推進、IT学習の実施や公共施設等への公共端末の設置、地域産業活動の支援など、県民の皆さんや企業にとって関わりの深い、あるいは身近なところでのIT化を進めてまいりたいと考えております。
 この計画素案につきましては、先月の22日から今月21日までの1か月間、県民政策コメント制度により県民の方々からご意見やご提言をいただくこととしておりますほか、IT戦略滋賀県懇話会におきましても検討をいただき、そのご提言も踏まえながら計画として最終的な取りまとめを行ってまいりたいと考えております。

 次に、湖国21世紀記念事業につきましては、去る3月24日、びわ湖ホールにおきまして、多数の県民の皆さんのご参加を得て行われましたオープニング・イベント「であい宣言」によりスタートいたしました。
 以来、4月29日の「みどりの日」には、守山市におきまして「びわこ地球市民の森」づくり・県植樹の集いが開催され、県民の皆さんや下流府県さらに姉妹州省の方々など幅広い人々にご参加をいただきながら、未来へ贈る壮大な森づくりに着手をいたしましたほか、5月のゴールデンウイークには、草津市および安曇川町におきまして、次代を担う子供たちに自然の大切さを遊びを通じて学んでもらおうと「あそびアスロン2001」が開催され、延べ8,000人を超える多くの人々のご参加をいただいたところであります。さらに、翌週の5月12日から13日には、「環境こだわり農業・びわ湖とともに」をサブテーマに「2001地球環境米米フォーラムin北びわこ」が、高円宮憲仁親王殿下と絢子女王殿下のご臨席を賜り、世界65か国、116人の大使やご家族などのご参加のもと開催されたところであります。
 ご承知のとおり、この湖国21世紀記念事業は、科学技術万能で物質的豊かさや便利さを追求し続けた20世紀から、自然と共生する新しい世紀を創造する第1歩の事業として開催するもので、『水といのちの対話〜「自然と文化」の新たな実験〜』をテーマに、県民の皆さんが主役となり、21世紀へ大きく広がるムーヴメントを盛り上げていこうとするものであります。
 県民の皆さんから応募いただき、採択されました225件の「水といのちの活動」についても既に活発な取り組みが展開されており、活動成果の発表に向けた学習会の開催や催しの準備に生き生きと活動いただいているところであります。
 さらに、来月には大津なぎさ公園一帯で「なぎさエコらいふ21」を、また、8月からは中国や台湾、韓国、モンゴルからもご参加いただいて「びわ湖アジア芸術文化祭」を、さらに、秋にはJR米原駅東口広場で「エコ旅フェスタ」などを開催いたしますほか、「びわ湖国際環境ビジネスメッセ」や「第9回世界湖沼会議」など、県内、国内はもちろんのこと世界各国からも参加をいただく様々な事業が展開されます。
 そして、11月18日には、草津市から木之本町までの間を結ぶ湖岸で、地域の皆さんのご協力を得て「びわ湖男女駅伝」が開催され、同日、クロージングセレモニー「はじまり宣言」において、記念事業に参加いただいた様々な人々が一堂に会し、躍進に向けて新たな出発を高らかに宣言したいと考えております。

 次に、5月19日安土町繖山地先において発生いたしました林野火災についてご報告いたします。この火災は、折からの風にあおられて拡大し、安土町、能登川町および五個荘町に及ぶところとなりました。
 地元では、火災の覚知とともに、いち早く消火活動に努めていただいたところでありますが、火の勢いはますます強くなることが予測される事態となりました。
 県におきましては、地元町並びに消防本部の意向を受け、その日のうちに近県の防災ヘリコプターや陸上自衛隊による消火活動を要請いたしましたところ、陸上自衛隊および各県の防災航空隊では即座に要請を受けていただき、地元東近江消防本部、各町の消防団、自警団、日赤奉仕団ならびに自衛隊、各県防災航空隊等延べ3,400人、ヘリコプター延べ23機による地上と空中からの懸命な消火活動が展開されたところであります。
 その結果、約57ヘクタールの森林が焼損いたしましたものの、人命はもちろん文化財や人家等へ被害が及ぶことはなく、5月23日9時に鎮火したところであります。
 私は、今回の林野火災におきまして、消火の困難さを実感いたしますとともに、改めてヘリコプターによる消火活動の威力を痛感した次第であります。と同時に、訓練された自衛隊の活動や防災航空隊の存在をありがたく、また、心強く感じたところであります。
 自衛隊員の皆さんをはじめ昼夜を問わず、身を挺して消火活動にあたられました消防職員や団員、各県の防災航空隊の皆さんに対しまして、心から感謝と敬意を表する次第であります。
 火災や地震、あるいは風水害はいつどのような形で発生するか予想できません。県といたしましては、これを一つの教訓として今後とも防火意識の高揚と防災対策充実により一層努力してまいる決意であります。

 以下、提出いたしました議案について申し上げます。
 まず、議第108号は、栗東町を栗東市とすることについて、議決を求めようとするものであります。栗東町におきましては、昨年12月に発表されました国勢調査の速報値により市制施行の人口要件であります5万人を超えることとなり、本年3月の町議会におきまして市制施行申請についての議決をされ、4月に県に申請されました。県におきましては、これを受けまして総務大臣へ協議しましたところ、さる5月14日、総務大臣の同意が得られましたので本議案を提出することとしたところであります。また、これに関連し、議第102号は、県の機関の管轄区域の規定等について、関係条例を整備しようとするものであります。

 次に、条例案件のうち、議第98号は、地方税法の一部改正に伴い、いわゆる「自動車税のグリーン化」を講じることとするなど、所要の改正をしようとするものであり、議第99号は、政令の一部改正に伴い、近畿圏都市開発区域等における不均一課税の適用要件等を改正しようとするものであります。
 議第100号は、南部工業用水道事業の計画給水量および給水区域について、改正をしようとするものであり、議第101号は、国の実施要領の一部改正に伴い、修学奨励金の貸与月額を引き上げようとするものであります。

 次に、その他の案件のうち、議第103号および104号は、契約の締結について、議第105号は、契約の変更について、議第106号は、県営住宅の明渡しおよび滞納家賃等の請求訴訟の提起について、また、議第107号は、淀川水系における水資源開発基本計画の一部変更について意見を述べることについて、それぞれ議決を得ようとするものであります。

 以上、何とぞよろしく御審議を賜りますようお願い申し上げます。
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