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知事提案説明 (平成15年 9月定例会)

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平成15年9月県議会定例会 知事提案説明

平成15年9月県議会定例会 知事提案説明

 本日、議員各位のご参集をいただき、9月県議会定例会を開会し、提出いたしました諸案件のご審議を願うにあたりまして、その概要をご説明いたしますとともに、当面する諸課題について、所信の一端を申し述べたいと存じます。

 その前に、去る9月7日に執行されました県議会議員補欠選挙で新しく議員となられました上田昌之議員には、ご当選、誠におめでとうございます。いよいよのご活躍を心からご期待申し上げます。

 さて、まず、滋賀県議会議員等によるあっせん贈収賄事件に関連いたしまして、さる11日に県職員が書類送検されたことについて、申し述べたいと存じます。

 このあっせん贈収賄事件は、平成13年5月から8月にかけて、びわ町の市街化調整区域に所在するパチンコ店の増築建て替えにおいて、元県議会議員と現県議会議員が、パチンコ店を経営する業者から県の担当者に有利便宜な取り扱いを働きかけて欲しいと頼まれ、働きかけた報酬を収受したとして相次いで逮捕され、起訴されたものであります。

 この事件に関連しまして、当時の関係職員が警察の事情聴取を受けたわけでありますが、捜査の結果、こうした県議会議員らの働きかけを受けて県職員が行った行為に一部違法な行為があったとされて、書類送検されました。

 常日頃から機会のあるごとに職員に対して、公平公正な県政の運営と公務員倫理の確保について厳しく対応するよう、申してきておりましただけに、今回のようなことが起き、県民の皆さんの県政への信頼を揺るがす結果となり、誠に遺憾に存じます。

 この件につきましては、目下廣田副知事を責任者に、総務部と土木交通部が合同で関係職員の聴き取り調査等を行い、事実確認を進めているところであります。早急に事実関係をしっかり把握した上で、改めるべきは改め、関係者の厳正な処分をするとともに、今後の再発防止に万全を期し、県民の皆さんの県政に対する信頼を一日も早く回復すべく、最大限の努力をしてまいる所存であります。

 次に、9月補正予算について申し上げます。

 今回の補正は、緊急に処理を要するものや、現時点で見込み得る国庫補助事業の追加を行う一方で、厳しい財政状況を踏まえまして、4月以降の予算執行を通じて進めてまいりました節減のほか、事業計画の変更あるいは国からの内示などに伴いまして不用となるもの等につきまして、現時点で見極め、残った財源を新たな事業や施策に振り向けることといたしまして、所要の予算措置を講じようとするものであります。

 主な事業について申し上げますと、一般会計では、特に、地震防災対策についてであります。去る6月に政府の地震調査研究推進本部から公表されました、今後30年間に最大9%の確率で阪神・淡路大震災を上回る規模の地震が発生するという琵琶湖西岸断層帯の長期評価等を踏まえまして、本県の地震防災対策全般を改めて見直す中で、特に緊急を要する取り組みについて、予算を措置することとし、総額3億8百万円余を計上いたしました。

 その主な内容につきましては、琵琶湖西岸断層帯等による地震が発生した場合の震度と被害想定の調査にさっそく取りかかることとし、今後の地震防災対策の基盤資料といたしますとともに、琵琶湖西岸断層帯近辺の病院施設の耐震診断調査や、災害時の医療救護体制の確保を図るための病院の設備整備に対しまして、新たに助成を行うこととしております。

 また、民間の木造住宅の耐震性能の向上に向けましては、耐震診断員の養成や耐震診断マニュアルの作成を急ぎますとともに、耐震診断調査への助成を行うなど、新たに総合的な取り組みを進めてまいります。

 さらに、被災時の警察における通信手段の確保対策や、県立高校の耐震診断調査の前倒しなどにつきましても、取り組むことといたします。

 このほか、昨今の厳しい雇用情勢の中で、離転職者や若年未就職者等が急増しておりまして、職業能力開発の必要性が高まってきていることに対応いたしまして、新たに高等技術専門校の再編整備に着手することとし、そのための経費や、先の6月県議会定例会においてご報告いたしました、第7回ワールドマスターズゲームズの本県開催に向けた招致活動を行うための経費をはじめ、ゼロエミッション型農村創生事業費や鉄道整備促進事業費などについて、所要の額を計上いたしました。

 特別会計では、琵琶湖流域下水道事業で、国庫補助金の内定等に伴います事業費の調整を行うことといたしております。

 この結果、一般会計の補正予算額は、3億9,496万8千円の増額となり、流域下水道事業特別会計は、10億3,611万1千円の減額となっております。

 次に、ただいま申し述べました補正予算とも関連いたしますが、地震防災対策について申し上げます。

 本県の地震防災対策に関しましては、6月県議会定例会におきましてもご報告申し上げたところでありますが、地震はいつ発生してもおかしくないとの認識の下に、災害から県民の皆さんの生命や財産を守るためには、発災時における迅速な判断に基づく、的確な対処が講じられなければなりません。

 とりわけ県や市町村の行政関係をはじめ、消防や病院などの関係機関のトップの危機意識とその対応が極めて重要でありますことから、去る8月12日に、地震対策トップセミナーを開催したところであります。このセミナーでは、阪神・淡路大震災の教訓に学ぶため、実際に現場において対応に大変ご苦労された当時の責任者の方々に、講師としてお願いをいたしました。午前の全体会議では貝原前兵庫県知事さんのご講演をいただき、午後は5つの分科会に分かれまして、それぞれの分野の体験者を講師に招き、お話しいただきますとともに、議論をいただき、大変有意義なセミナーになったと考えております。

 私も貝原さんの講演を聴く中で、改めて地震の恐ろしさを実感いたしますとともに、特に、二つの事柄について、痛感した次第であります。

 その一つは、災害発生時の初動体制の整備の重要性、であります。このため、県庁職員による大地震等に備えた宿日直体制をとることとしたところであります。

 また、今一つは、特に心に残りましたのは、災害をゼロにすることはできませんが、災害の被害を減らす「減災」に、精一杯取り組むことが極めて大切である、という点でありました。

 こうした観点から、地震防災対策を効果的に進めていくためには、まず「相手を知る」ことが重要であります。このため、去る7月16日に、地震の専門家からなる「滋賀県地震被害想定調査検討委員会」を立ち上げ、琵琶湖西岸断層帯を震源とする地震、東南海・南海地震等によって想定される震度や、それによってもたらされる被害について、調査を開始することといたしました。

 この調査は高い精度が要求され、また、大変難しい調査でもありますので、最低でも2年間を必要とするものと考えておりますが、一方で、有効な地震防災対策は、少しでも早く講じていく必要があります。このため、まず今年度中に、この調査の中間報告として、県内約50地点において想定される震度の分布状況をとりまとめることとし、来年度中には、県内全域における震度と被害想定を面的に把握したいと考えております。

 さらに、今後の地震防災対策についてでありますが、これまでも阪神・淡路大震災などの教訓も踏まえながら、取り組みを進めてきたところであります。しかしながら、琵琶湖西岸断層帯を震源とした地震をはじめ、去る17日に政府の中央防災会議の専門調査会から示されました東南海・南海地震に係る地震防災対策の推進地域の指定基準におきましては、本県では23の市町が、震度6弱以上等に該当するとされました。このため、地震発生をより現実的なものと受け止めていかなければならなくなった今、これまでの対策をしっかり見直し、新たな地震防災対策を再構築していく必要があります。

 被災時における初動の充実・強化などの「体制」づくりをはじめ、県民の皆さんの地震に対する「意識」を一層高めていただくこと、さらには施設や建物の耐震化等の「基盤」を整備するなど、「ソフト」「ハード」の両面から、総合的、計画的に取り組んでいくことが欠かせないと考えているところであります。

 これらの対策には、経費もかかりますし、また、一定の時間もかかります。したがって、有効な地震防災対策を講じていくためには、必要な取り組みについて優先順位をしっかり見極めたうえで、着実に実施していく必要があります。

 このため、地震調査の進捗状況やその結果を踏まえながら、「何を」、「いつまでに」、また、「どの程度まで」やるのかを盛り込みながら、今年度から10年間を対象年度とする「地震防災プログラム」を策定することといたします。このプログラムを着実に実施することにより、今後起こるであろう地震に備え、またたとえ起こったとしても、その被害が少しでも小さくなるよう、しっかり取り組みを進めてまいりたいと考えております。

 また、併せまして、東南海・南海地震に関しましては、今後、推進地域の指定や推進計画の作成など、法律に基づく諸手続につきまして、市町村との連携を図りながら、着々と進めてまいりたいと考えております。

 次に、中長期計画の策定について、申し上げます。

 現行の長期構想「新・湖国ストーリー2010」策定後の社会経済情勢に的確に対応し、より効果的な県政の展開を図るために、新たに中期計画を策定することとし、昨年の秋口から、新世紀委員会におきましてご審議をいただいてまいりました。去る7月16日から8月15日の1か月間にわたり、県民政策コメントがこの改定原案について実施されたところであります。

 そして、去る9月6日に開催された第6回新世紀委員会におきまして、県民政策コメントで寄せられた、県民の皆さんからの多くのご意見や情報を踏まえまして、答申案が取りまとめられ、近々、答申をいただけるという運びとなっております。

 現在固まりつつある答申案の内容でありますが、まず、現長期構想の基本的な姿勢を引き継ぐ中で、基本目標に「自然と人間がともに輝くモデル創造立県・滋賀」を掲げ、暮らしや地域活動をはじめとするさまざまな社会経済活動が、自然に抱かれた中で新たな活力を生み出し、自然と人間がともに輝きながら持続可能な発展を続けるためのモデルの創造に向けまして、県民の皆さんやNPO、企業、行政が協働して取り組む、そのことによって「エコ文化」と呼べる新しい地域文化をこの滋賀の地に根付かせ、存在感のある滋賀をみんなで築いていくことを目指しております。

 そして、基本目標の実現のための主な道筋と、重点的に推進する取り組みである「10の戦略」を示し、滋賀の特性や滋賀らしい発想を生かして、重点的、戦略的な取り組みを進めていく、いわば戦略書としての性格を持つとともに、基本目標や戦略を踏まえて県政全般を推進するために、県政の5つの各分野ごとに滋賀の将来像を描きながら、具体的な数値目標として「しがベンチマーク」を政策目標に位置づけて、その実現に向けて施策の展開方向を示す総合計画としての性格という、2つの性格を持つものとなります。

 答申をいただきました後は、県計画として決定いたす予定でありますが、今後は、この計画を基点といたしまして、目的志向、成果重視の視点に立った行政運営を進めていきたいと考えております。「10の戦略」の推進に当たりましても、計画期間の5年間で到達すべき成果目標をできる限り数値で設定したアクションプログラムを策定し、目標への到達度や外部環境の変化に柔軟に対応しながら、限りある行政資源を効果的・効率的に投入し、戦略の目指す目標の実現に向けて、全庁を挙げて取り組んでいきたいと考えているところであります。

 次に、「しがの米政策推進方針」について申し上げます。

 米につきましては、需要の減少や生産調整の限界感、さらには担い手の高齢化など、まさに閉塞状況にある中で、国において昨年12月に、「米政策改革大綱」が取りまとめられたところであります。

 この大綱の目的は、平成22年度という目標年次を明確にした上で、「消費者重視、市場重視の考え方にたって、需要に即応した米づくりの推進を通じて、水田農業経営の安定と発展を図る」ことにあります。

 言うまでもなく、この改革は、稲作が中心の本県農業に大きな影響を及ぼすものと考えられ、何よりもまず農家の皆さんをはじめ、関係者の方々に、「大綱」の趣旨やその内容を正しくご理解いただくことが不可欠でありますことから、「大綱」が決定されて以降、関係機関が一体となって、機会あるごとに、説明や意見交換を行ってまいりました。

 このような中で、大綱が本県農業へ与える影響と対応策について幅広く検討するため、去る2月に、農業団体や県などによる推進本部を立ち上げまして、先月末の第4回本部員会議において、需給調整対策や近江米の生産・流通対策、さらには担い手対策などを内容とする「しがの米政策推進方針」が、取りまとめられたところであります。

 現在、市町村段階では、「米政策改革大綱」に基づき、水田農業のあり方や産地づくりについての、「地域水田ビジョン」の策定作業が進められておりますが、今回取りまとめられた「方針」は、このような地域活動を支援するための基本的な事項、および、関係機関・団体が一体となって推進するために必要な事項を定めておりますことから、今後その定着に向けて、積極的に取り組んでまいります。

 次に、廃棄物対策について申し上げます。

 環境への負荷を低減する資源循環型社会の実現のためには、廃棄物の発生抑制や再資源化が重要でありますが、廃棄物は私たちの生活の中でどうしても発生するものであり、リサイクルやリユースなどの減量化に積極的に取り組みましても、なお発生する廃棄物があり、これを適正に処理するためには、廃棄物処理施設の整備は、どうしても避けて通ることのできない課題であります。

 そのうち、一般廃棄物の処理施設の整備につきましては、市町村において担っていただいているところでありますが、産業廃棄物を処理するための施設整備にあたりましても、公共が関与することによりまして、最高の技術を備え、安全で安心できる処理を確保するために、県の環境事業公社において、管理型最終処分場と焼却施設の整備を進めることといたしているところであります。

 平成4年以来の、長年の懸案でありました「(仮称)淡海クリーンセンター甲賀」の設置事業につきましては、甲賀町の深いご理解のもとに、去る9月1日に、整備についての協定書を締結することができたところであります。
 甲賀町長、町議会をはじめ地元関係者の皆さんに、改めて心から感謝を申し上げる次第であります。

 今後の施設の整備につきましては、環境保全対策を最優先とし、安全で安心できる「環境こだわり県」にふさわしいものとなりますように、また、1日も早い開業ができますように、積極的に推進してまいる決意であります。

 また、一方、志賀町栗原地先で計画をしております廃棄物焼却施設についてであります。先般、志賀町において町長の解職が成立したところでありますが、前北村町長におかれましては、県の取得しました土地がゴルフ場計画が断念された土地であり、地元栗原自治会の強い要望もあって、種々心配され、公共用地として活用するため、廃棄物処理施設の受け入れを決断いただいたという経過がありますだけに、今回の解職が成立いたしましたことは、私として極めて残念であり、大変申し訳なく思っております。

 県といたしましては、新たに選ばれます町長さんと十分お話をしながら、甲賀町の事例も参考に、志賀町民の皆さんにご理解いただけるように、一層努力をしてまいる考えであります。

 以下、条例案件およびその他の案件についてご説明いたします。

 まず、条例案件でありますが、議第129号および議第131号から134号までは、いずれも使用料、手数料を改定しようとするものであります。現行の使用料、手数料は、平成12年4月の改定以来、来年の4月で4年が経過することになりますことから、また、財政構造改革プログラムの中で、歳入の確保のための取り組みとしてその見直しを掲げておりますように、今回、全項目を対象に見直しを行ったところであります。

 見直しに当たりましては、行政サービスを受ける方からその受益に応じて適正な負担をしていただくという受益者負担の原則に立ち、原価計算による所要経費と現行料金を精査いたしまして、引き下げとなるものも含めまして、必要な改定をしようとするものであります。
 また、併せて、琵琶湖博物館等の施設の入館料について、障害者の無料化を県外居住者に拡大するほか、児童や生徒につきましては、体験学習を支援する観点から料金を据え置くこととするなど、さまざまな工夫を講じることとしたところでもあります。

 議第130号は、低開発地域工業開発地区における課税免除措置について、本年10月20日で適用期限が終了することから、同地区を特定地域に編入し、引き続き不均一課税を行うこととするなど、所要の改正をしようとするものであります。

 次に、その他の案件でありますが、議第135号から138号までは、一般会計および各特別会計、ならびに、病院事業会計など公営企業3会計の平成14年度決算について、認定を求めようとするものであります。

 議第139号から142号までは、契約の締結について、議第143号は、権利放棄について、議第144号は、山東町と伊吹町との境界変更について、それぞれ議決を求めようとするものであります。

 議第145号から147号までは、いずれも平成15年度において、県が行う建設事業等に要する経費について、関係市町村が負担すべき金額を定めようとするものであります。

 議第148号は、滋賀県道路公社が管理を行っている有料道路の障害者に係る割引措置を変更することに同意することについて議決を求めようとするものであり、議第149号は、専決処分について承認を得ようとするものでありまして、滋賀県議会議員東浅井郡選挙区補欠選挙の執行事務費等の一般会計補正予算に係るものであります。

 以上、何とぞよろしくご審議を賜りますようお願い申しあげます。
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