意見書第6号 (令和07年) 医療用医薬品の安定供給確保を求める意見書
医薬品は、国民の健康および生命を守る重要な物資であり、その供給が途絶えてしまうと、国民生活に重大な影響を及ぼしかねない。
近年、後発医薬品製造企業の製造管理の不備等による行政処分に端を発する一連の供給不安が広がっており、後発医薬品のみならず、多くの医療用医薬品において出荷停止、限定出荷等による影響が続いている。
また、本年度は、インフルエンザを始めとする感染症の報告数が多い状況が続いており、感染症対症療法薬の確保が例年以上に必要となっている。
医療機関や薬局では、供給不足となっている医療用医薬品と同一の効能効果を持つ他の医薬品に変更するといった対応等が行われているものの、患者に不利益が生じかねない状況である。
さらに、物価上昇等によるコストが増加する中で、医薬品製造業者等の体力が低下し、医療用医薬品の安定供給に更なる支障が生じることが懸念される。
よって、国会および政府におかれては、国民に品質が確保された医療用医薬品が安定的に供給されるよう、医薬品製造業者等の法令遵守の徹底を図るとともに、医薬品製造業者等に対する支援の充実、物価上昇等の影響を踏まえた薬価制度の在り方の見直しなど、実効性のある対策を講じられよう強く求める。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和7年3月19日
滋賀県議会議長 有 村 國 俊
(宛先)衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、厚生労働大臣