平成22年12月1日に発足した関西広域連合の議会議員について、滋賀県選出議員として吉田清一議員(自由民主党・真政会)および出原逸三議員(民主党・県民ネットワーク)が選出されました。
関西広域連合議会選出議員記者会見
1.日 時 平成22年(2010年)12月22日(水) 16:30〜16:55
2.場 所 会見室
3.出席者 吉田議員、出原議員
記者
まず、広域連合議会議員に選ばれた抱負を聞かせていただきたいと思います。
吉田議員
全国初である広域連合が設立されましたけれども、その設立趣旨に鑑みて大きく2つの事業があろうかと思うんですが、それに滋賀県の思いを伝えていきたいと、こういうことです。
出原議員
本日、本会議場で関西広域連合議会議員に選出していただいたことを光栄に思っております。
しかし一方では、長時間かけて関西広域連合のために議会としても議論してきた経緯も踏まえてまいりますと責任の重さを痛感しているところでありますし、頑張ってこれからレールを敷いていくということになるわけですから、それに力を発揮して県民に応えるように頑張っていきたいと思っています。
記者
先ほど吉田議員も滋賀県の思いをと仰っていましたが、滋賀県は20人のうちの2人ということですが、その少ない人数の中でどのように関西に滋賀県をアピールしていこうとされているのでしょうか。
吉田議員
確かに20人の議員定数で2人ですので、まあ1割ですよね。基本的には多数決というようなことは聞いていません。
基本的に合意と納得というか全会一致の精神でもってやっていくというようなことを井戸連合長から直接聞いた事もございますので、そういうハンデを持っているというようなことは思っていません。
ただ、その滋賀県も広域連合に附帯決議、附帯条件をつけた、やっぱり中部圏との連携もあるかと思います。その辺をにらみながらやっていきたいと思います。
滋賀県は7分野のうちの環境分野、広域環境を担うというようなことを聞いています。我々、今まで琵琶湖を抱えている滋賀県、環境に絡んで必死に取り組んできたという自負もございます。
その辺を他府県の議員さん、あるいは執行部の方といろいろ議論しながらですね、よりよい広域の環境に寄与できたらと強く思っています。
先ほどね、広域連合の事務局さんが直接来られて、10分か15分くらい説明があったんですが、やっぱり議員というのは人間ですのでね、大きいとこが、大阪や兵庫が主導権を握るということがないようにね、これは和歌山もそういうような意味のことを議決の際に仰っていたように思います。
その辺はしっかりと頭の片隅において、まあそれこそ、県益というとねちょっと生臭くなるからね、先ほど滋賀県の思いというものを表現したわけです。そういうような思いで取り組んでいきたいと思います。
出原議員
僕もね、人数が少ないからということで滋賀県の意見が通らないのではないか、こんな心配はしていない。
最終的には全会一致ということでスタートを切っていくわけですから、そうしたときにやはり我々選出された議員の能力が一方で問われるようになるので、滋賀県の思いということをどれだけその議会の場で、あるいは嘉田知事自身が広域連合の中で主張していくことが大事であると。
そういう意味では我々議員の能力が問われるし、その重さを先ほど感じていますよということを申し上げさせていただいた。
嘉田知事も言っていたけれども環境保全の分野を担当していきますよと、これは温暖化、CO2削減の問題をやっぱり提議していきます、琵琶湖の保全の問題、カワウの問題もある、そういったものをどう巻き込んでいくかというのが我々のこれからの能力を問われる問題ではないか。そう思いますね。
そして観光の問題でも、観光ルートを滋賀県にどう取り込んでいくのか、宿泊客をどう増やしていくのか、外国人の方々そして国内の人々が滋賀県に広域の中でどんどん入ってきてくれるように、どう関わっていくかということも含めていろいろと考えるとやっぱり大変な仕事を受けていくんだな、頑張っていかんといかんなと思っていますね。
吉田議員
ちょっと付け加えるとね、広域連合は2年程前ですか、議会も説明を受けてきたのは。そして議決をした。
ずっと経過を思い出してみても、広域連合というのは走りながら考えていこうじゃないかと、先ほど広域連合の事務局の人にもこんな話をしたんですが、一方で広域行政の話もありますけれども、もうひとつ大きな柱はやっぱり地方分権、地域主権の権限をどれだけ県単位で、そして県を超える権限は広域連合で受けましょうと、こういう大きな2つの柱があるあるんやけれども、それが今まだはっきりしていない、国の方がね。いろいろハローワークとか近畿整備局とかいろいろありますけど。
これからそっちの仕事をやっていかなければならんのではないかなと思っていますけれども。
記者
先ほど嘉田知事のお話がありましたが、2つ伺いたいのですが、1つは嘉田知事が広域連合に入るにあたって道州制は目指さないということを仰ったんですが、お2人のお考えはどうかということと、吉田議員が仰った国の出先機関の受け皿ということについてもう少しお2人に伺いたいのが2点目と、3点目はやや緩い質問になるんですが、カジノ構想を橋下知事が仰っていますが、どのように考えていらっしゃるのでしょうか。
吉田議員
広域連合と道州制、井戸連合長も他の知事も道州制にはならんのだと、広域連合でやっていくんだとおっしゃっています。まあ、それはそれでいいんじゃないかなと思います。
ただ、私個人の意見としてはね、やはりこの国の形をどうするのか、あるいは地域でどう考えていくのかということを真剣に考えたらね、やはり私は行き着くところは道州制だと個人的には思います。
ただ、まあこういう道州制には一切行かないという約束のもとで7府県が寄った以上ね、そういう話は元に戻すような話になるからこれは禁物で、そんな話は質問があったら言う程度であって、論理的にはやはり道州制ですよ。
ただ、こういう合意のもとに設立される広域連合、これに頑張っていきましょうということです。
2点目の権限移譲ですけどね、これは我々の立場から言えばもっと国に働きかける、これは対議会もさることながら、議会議員としてやはりやっていかないかんし、広域連合議会も連合の知事さんと一緒に権限の移譲を声高に叫んでいかなけりゃならんと思います。
これは知事の集まり執行部、連合長だけに任せておくのではなく我々も頑張って国に働きかけていかなければならない。
もう一つ、橋下知事がいうカジノ、それはそれで別に賛成も反対もしませんけども、OECD加盟国で首都にカジノがないというのは日本だけくらいなんですよ。
以前、石原都知事もそんなことを打ち上げた時期があった記憶がありますが。だからそういう意味で、私はひとつのアイデア、それがどれだけ住民の合意を得て実現できるかというのはまた別の話、発想としては別に驚きもしませんが、ひとつかなと。
出原議員
1点目は、私は道州制に眩むような広域連合であってはならない、だから否定的な立場であります。
2点目のですね将来の受け皿という部分では、やはり地域主権の立場に立っていくべきであるということがひとつと、その辺はですねちゃんと権限は移譲して財源をつけてもらって地域は地域で決定をしていくというこの仕組みに変えていかなければならない、そのために広域連合が力をつけないといけないんではないかなと。全国で初めてになるわけですからいいモデルができたらなというふうに思っています。
3点目のカジノについては消極的という表現をさせていただきたいと思います。
記者
出原議員にお聞きします。民主党は広域連合の中で権限移譲は少し足踏み状態だと言われていますけれども、やはり民主党としての立場として、議会の中で党全体として足踏みしていてもやはり推進の立場ということになるのでしょうか。
出原議員
それは政権をとらせていただいた部分で一丁目一番地でもあるわけですから、やはりそこは党の立場からするとしっかり進めていただくように党に言っていかなければいけないと思いますね。
記者
来春の統一地方選で引退予定の議員が選ばれる県も多いと聞いておりますが、議員の考えはいかがでしょうか。
吉田議員
そういう角度から言うと、任期が、兵庫県はずれているが、我々は来年の4月の末の統一地方選で任期が切れますが、引退するか、落選するか、当選するか、そういうことは関係なしに、議員そのものの任期が切れるので、本格的には2月8月に定例会をやろうということなので、任期のことを言えば、最低2年くらいでどうかなと個人的には思いますが、次の期の議員さんで話し合われたら良いと思います。
引退される方が、引退までの期間、広域連合議会議員をされるのはおかしいということですか。
記者
4ヶ月間しかないと分かっていながら手をあげるというのも違和感があるんですけども。
吉田議員
そうは思いませんね。今期はこういう発足時期なのでこのようなこともありますが、たまたまの話と思います。
出原議員
選挙という関門があるわけであって、その人がどうなるか分からないんですから、そこは関係ないと思います。
4年の任期ということでイレギュラーな部分できていますが、ここでキリをつけて来年度の任期で処理をしていくわけであって、他の人が選ばれたとしても、その人が必ずいけるかどうか分からないですから。そういう論議は成り立たないのでは。決められた任期をきちっとどう仕事をするかではないでしょうか。
記者
連合長が兵庫で副が和歌山、国の出先対策が大阪で副が京都ということで、議長は滋賀県でという思いはないでしょうか。
吉田議員
今日選ばれたところなので、そんなことまで頭にありません。
出原議員
僕も同じ意見です。
吉田議員
一つの考えとして、執行部の方が、連合長の方が、今仰ったような面々であると。では議会はということになって、同じような府県から選ばれるのもどうかなと、理屈のうえで思う節がないこともない。
議長が大阪、副議長が兵庫と、逆でもそうですが…とクエスチョンマークが付くかもわかりません、思いとして。
私がどうとか、出原さんがどうというのではなくて、全会一致という大きなアドバルーンを揚げている以上、全体のバランスということもあるのかなと考えています。
記者
当初、奈良が不参加という一方、政令指定都市が参加しようかと興味を持っている部分があって、京都府知事も参加を呼びかけているようですが、このあたりについて委員会等では意見が出ていましたが、お二方は個人的にどのように思ってらっしゃるか教えてください。
吉田議員
奈良県も4つの政令指定都市も足並みを揃えてもらうに越したことはないけども、奈良県にとっては様子を見ようという思いもあるのではないかな。
広域連合が今後何ヶ月か経って、実績を残しているという実感を政令指定都市、奈良県が感じてもらえるのであれば、そういう方向になるんじゃないかと思います。
少なくとも半年やそれぐらいでは無理でしょう。実績を見たいというのが奈良、政令指定都市の思いではないかな。
出原議員
スタート時点で全部揃わなかったというのは残念な思いですね。しかしながら、早い段階で一緒にやれるようにしていかなければならない。
その為には吉田さんが仰ったように、関西広域連合が奈良はじめ政令指定都市の期待を得るような形に、いかにしていくかということに力を注がないといけない。出来るだけ早く一緒にやっていくのが望ましいと思います。