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平成24年(2012年)4月24日(火) 正副議長の記者会見

1 場  所   県庁会見室
2 出席者   佐野議長、山田副議長
3 内  容   正副議長の就任記者会見


正副議長の記者会見

4 会見内容

議長 
 ただ今の議会で第92代の滋賀県議会議長に就任させていただいた佐野高典でございます。昨年、家森議長の下で、副議長を1年間、経験させていただいたところですが、滋賀県議会は明治12年4月に初めての議会が開会され、133年という長い歴史がある中で第92代議長に選任をいただいたということは、誠に身に余る光栄と存じますとともに、責任の重大さをひしひしと感じているただ今でございます。
 就任に当たりまして、初心の一端を述べさせていただきますと、御多分に漏れず、滋賀県財政が厳しいということは否めない事実でございます。今後、10年間、150億円から270億円の財源が不足するという中で、行財政改革をいかに進めていくかというのが滋賀県政の中での大きなテーマでなかろうかと思います。
 また、県立高校の再編、活力、勢いを強めるための経済の活性化、防災、流域治水等の課題がありますが、県議会といたしましても、県民の皆さんの安全と安心を守るということを第一義に考えながら、真剣に取り組んでいきたいと思います。
 昨年の選挙から、我々自由民主党が議会第一党ということで、昨年、今年と比較的スムーズに選任をいただきまして、ありがたいと思っております。そうしたことにおもねることなく、公平、公正な県政運営を進めていく必要があると思っています。
 滋賀県も市町村合併をいたしまして、県の姿も変わってまいりました。地方分権の時代と言われますように、地方の存在が脚光を浴びる時代となっております。そういった中で、関西広域連合も発足して、1年余りが経過するところでございますが、地方分権の中で、滋賀県が今後どういう歩みを進めていくのかということも大きなテーマではなかろうかという思いがしております。
 議会の中につきましては、家森前議長の下で、民間の方にも入っていただいて、議会の活性化、あるいは議会の改革を進めていこうということで、議会改革検討会議を立ち上げていただきました。私ども議員サイドからは、全国的に見ても、比較的滋賀県議会は改革が進んでいるのかなと思っておりましたけれど、民間の方から話を伺いながら、気がつかなかった点、はっとするようなことを伺っており、小寺委員長の下で、答申を受けながら議会改革検討委員会で様々な検討をいただいているところでございますし、家森前議長当時からスピード感をもって改革を進めていこうという流れでございます。できるところからやっていこうということで積極的な提言をいただいているところでございます。さらに、今年は特に県民の皆さん方に身近な県議会ということを大きなテーマとさせていただきながら、今後、正副委員長会議でも諮らせていただいて、県民参画委員会ということで、出前委員会というような形のものを作っていこうという意見も委員会で出されているところでございます。本年度から、代表質問、一般質問をダイジェスト版でその日のうちに放映していこうというような検討もいただいており、ややもすると分かりにくい県議会の在り方を県民の皆さんに身近に知っていただこうという取組も進むのではないかと思っております。
 議会基本条例というようなものも視野に入れられているようでございますが、こうした問題はそれぞれの立場、立場を乗り越えて、作るのなら、条例がいいのかということも含めて検討委員会でお考えいただければありがたいという思いがしております。
 まだまだ浅学非才な議長、副議長でございますが、どうぞ皆様方の御理解をいただきながら、これからの議会運営をスムーズに進められますよう微力ではございますけれども、頑張らせていただきたいと思います。

副議長
 本日の臨時会におきまして、多数の議員の皆様方から御選任を賜り、副議長に就任をさせていただきました山田でございます。滋賀県議会では、大変歴史のある県議会の中で第104代目の副議長ということで、文字どおり副議長としては、議長を補佐するのが務めであると、それは先輩議員からもいろいろとお聞きしてまいりましたし、今も議長から、議会改革を含め、また行財政改革ということでいろんな改革に取り組むということもお聞きしております。私は、昨年度は監査委員を務めさせていただきました。議長も監査委員の経験があるのですが、そのような中で、県財政から無駄をなくしていく、そのようなこともこの1年の間で見てまいりました。
 議会というのは、市町議会、県議会におきましても、執行部と議会は両輪のごとく、という言葉を今日まで、私も何度もお聞きしているのでございますが、その中で、将来の県民の利益を考えますと是々非々の立場の中で、意見交換、対話の場もこれからあるように思います。
 議員としても私の大先輩であり、期数も多い佐野議長を支えるということは未熟な私では重荷ですが、いろいろとお教えをいただき、ともに頑張っていきたいと思いますので、これからどうぞよろしくお願いいたします。

記者
 ただ今、佐野議長から、取り組んでいきたいということをいくつかお伺いしたが、その中でも特にこれを、というとどれになるか。

議長 
 今日の意見書ではありませんが、原発問題、敦賀原発、大飯原発の再稼働等々、原発に反対するだけではいかがなものかという気もしております。さりとて新しいエネルギーも見当たらない状況の中で、今年、特別委員会でもそういう問題について集中的に審議していただく温暖化・エネルギー対策特別委員会がございますので、この辺を議会でもしっかりとやっていただきたいという思いがいたします。
 議長というのは議会を代表する立場でありますので、会派間の意見が割れましても、その辺の意見調整、公平・公正な議会運営を図ってまいりたいという思いでおります。

記者
 行財政改革がテーマということだが、新しくできる委員会の位置付け、具体的にどう進めていこうとされているのか。

議長
 今まで経済雇用対策特別委員会というのが特別委員会にありましたが、経済の問題は、予算も伴うことですので、常任委員会で所管した方がよいという思いがしております。財政が厳しいということで、新規事業の用地費を、ここ数年、凍結していましたが、新年度予算の中では、優良企業の進出については、企業誘致費を出していこうと復活させた予算があります。そうしたことを図りながら、産業振興を図っていかなければ、厳しい状況の中抜け出せないのではないか、という思いがいたしております。県債残高が1兆円を超えているという状況ですから、知事は極力、財政を絞っていこうとされています。県財政の台所を賄う知事にすれば、当然そういうことだろうと思いますが、滋賀県全体に活気が出てくるような政策を提言しながら、そういう意見を執行部に発信していく、そのことによって滋賀県全体の経済がよくなっていくのではなかろうかと思っております。

記者
 嘉田県政の評価とこれからの向き合い方というのはどういうスタンスで考えておられるか。

議長
 嘉田知事は2期目に入って、今、ちょうど6年になります。当初は「もったいない」ということで、県の施策も凍結、中止という1期目でした。今、交通網の整理ということでリニアモーターカーの問題が関西広域連合でもいろいろと議論されているのですが、知事もリニアモーターカーについては京都駅を通過する京都ルートなら滋賀県も通過すると考えておられるようなのですが、北陸新幹線の米原ルートもありますし、また「駅」ということを考えますと、あの当時、新駅廃止の公約で選挙に勝たれたのですが、今になって、リニアでもそういう意見をおっしゃいますし、こうした問題も前を向いて検討すべきかと思います。また、大飯原発の問題に関する談話を聞いておりましても、県民の代弁者としても情報発信はされていると思うのですが、もう一つ、滋賀県全体がすくんでいるような感じがして、活気に欠けるような思いがします。諸刃の剣で、こちら立てればあちらがうまくいかないというような状況で、舵取りは難しいと思いますけれども、その辺の活力ある政治ということを知事にも望みたいと思っております。

記者
 嘉田知事は今まで卒原発とおっしゃっていて、最近はどちらかというと、京都府の山田知事がいう、脱原発ということで、そうしたことが言われているのですが、そうなると電力なんかで脱原発をやりすぎると、企業誘致が難しく、人が離れていったり、CO2の問題もあり、滋賀県益とずれていく側面が出てくる可能性もある。その辺の最近の流れ、今、おっしゃったこととどういう風に折り合いをつけていくか。原発の問題も含めて、どう考えておられるか。

議長
 おっしゃるように、難しい問題だと思います。臨時会での意見書は可決されたのですが、提出するに当たっては、議員の中でも知事のようにパフォーマンスだけでは夏の電力不足等にどう対応していくのかという、その道しるべをしっかりと立てていくのが責任ある政治ではないのかという声もありました。県民の皆さん方には「大飯の原発ストップ」、「敦賀の原発ストップ」と発信するのは、これはこれで結構なのですが、御指摘のとおり、それでは電力不足にどのように対応していくのか、あるいはこれからの産業を興していくためには、必ず電力というものが必要不可欠でありますから、新しいエネルギーを作っていくのかというような問題があろうかと思います。しかしながら、風力にしてもあるいは太陽光パネルにしてもその供給量は限られていますし、風力発電の場合、滋賀県は早くから研究はしてまいりましたが、今の立地では無理だろうという一定の結論が出ております。火力発電と言っても、CO2削減50%というような大きな目標を掲げている中で、滋賀県の立地を生かしながら、水力ということをもう一度考え直さないといけないのではないかと思っています。ただ、知事の口からは一切、水力発電という言葉が出てまいりません。これは同時にダムというような問題が絡むからかということも懸念するのですが、可能ならば、旧来の電力であっても、復活させるようなことも県独自の施策としてもあげていかなければいけないし、政府に対しても、その辺りをもっと要望していただきたいという思いがあります。優良企業に滋賀県にとどまっていただくということが、滋賀県の県益になることも十分承知をして、行動していただきたいと思っております。

記者
 2年連続で自民党から正副議長が出たが、他会派との連携はいかがか。

議長
 民主主義は数が原理ですが、去年、今年と議長、副議長、監査委員の議会三役といわれるポストを自由民主党滋賀県議会議員団がいただいております。その部分は、民主党・県民ネットワークさんに、それはそれでよかろうということで御理解をいただいております。ただ、先に述べさせていただきましたように、そういったことにおもねることなく、公平公正な県政運営、議会運営をしていかなければいけないということを肝に銘じながら、これから1年間やらせていただきたいと思っております。

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