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意見書・決議の詳細情報

意見書第1号 戦略的で効率的な防衛力の強化とともに紛争の回避に向けた外交努力を求める意見書(案)

番号
意見書第1号
(令和05年)
議決年月日
令和5年3月15日
結果
否決

本文

 中国の尖閣諸島周辺での活動の常態化・活発化、北朝鮮の頻繁なミサイル発射そしてロシアのウクライナ侵攻など、我が国を取り巻く安全保障環境はますます厳しくなっている。また、中国の台頭を始めとした世界のパワーバランスの変化により、我が国周辺の不安定さは一層増している。こうした環境の変化に対応するためには、質の高い防衛力の整備を通じて、他国からの侵害・侵略を抑止する能力、さらには最悪の事態においても被害を最小限に抑えるための対処力を備えておく必要がある。
 今般、政府が改定した安全保障関連3文書には、反撃能力の保有やミサイル防衛の強化、防衛費の増額などが明記されている。しかし、防衛費を5年間で43兆円としたことは「数字ありき」でなされたものであり、必要性や合理性について納得のいく説明がなされていない。さらに、岸田首相は、防衛費増額の財源として増税の検討を指示したが、社会保障関係費、子ども子育て支援など、その他にも重要なニーズがある中、防衛費倍増に特化した「防衛増税」に国民の賛同を得ることは困難であり、国会での議論も、国民的合意もないままに、このような閣議決定を行ったことについて疑義を感じざるを得ない。
 よって、国会および政府におかれては、下記の措置を講じられるよう強く求める。

                         記

1 戦略的で効率的な防衛力の強化に向けた議論と防衛予算の見直しを行い、国民が納得できる丁寧な説明を行うこと。
2 これまでの防衛支出の検証、見直しを行い、一層の効率化を進めるともに、「防衛増税」の前に、政府全体の歳入、歳出改革を行うこと。
3 抑止力、防衛力の強化とともに、平和国家として、米中の緊張緩和に向けた外交努力を行うこと。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

   令和5年3月15日

                        滋賀県議会議長 岩 佐 弘 明

(宛先)衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、外務大臣、防衛大臣

会議録

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