近年、中国の軍事力の増強や東シナ海、南シナ海等における活動の活発化、北朝鮮による弾道ミサイルなどの度重なる発射の強行、ロシアによるウクライナ侵略の継続や極東地域での活発な軍事活動など、我が国を取り巻く安全保障環境は、厳しく複雑なものとなっている。
そのような時代にあって、国民の命と平和な暮らしを守り抜くためには、まずは積極的な外交展開が必要であるが、同時に外交の裏付けとなる防衛力が必要である。そのため、同盟国・同志国との連携を強化するとともに、我が国の防衛力の抜本的強化や国全体の防衛体制の強化を進めていく必要がある。
しかるに、近年、本県に所在する饗庭野演習場においては、射撃訓練において、演習場外への着弾や着弾が確認できない事象などが発生している。このことは、県民に大きな不安を与えるとともに、自衛隊の防衛能力に対する国民の疑念を招きかねないものである。
よって、国会および政府におかれては、国民の命と平和な暮らしを守り、地域と国際社会の平和と繁栄を実現するため、射撃訓練等における事故等の再発防止の徹底に努めるとともに、防衛力の抜本的強化や国全体の防衛体制の強化に向けた取組を着実に進めていかれるよう強く求める。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和7年3月19日
滋賀県議会議長 有 村 國 俊
(宛先)衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、財務大臣、防衛大臣