受理番号:請願第21号
「乳幼児医療費の無料化を国として行うことを求める」意見書の提出を求めることについて
請願要旨
先が見えない不況のもとで、若いお母さんたちは「家計が苦しい」「アトピー児を抱え医療費が大変」と乳幼児医療費無料化への願いは切実である。全国各地で運動が広がり、今では全都道府県で何らかの医療費助成を行うまでになっている。45都道府県が2歳児以上の通院もしくは入院への助成を行うようになり(1998年10月現在)、2,546市町村が医療費無料制度を実施するに至っている。所得制限をしない100%無料化の実施は28都道府県、就学前までの入院の無料化は8府県となっており、多くの市町村で次々と拡充してきている。
「厚生白書」によると、理想の子供の数は2.53人(97年)となっているが、理想の数の子供を持てない理由は「育てるのにお金がかかる」「教育にお金がかかる」で、7割を超えている。子育て中の若い世帯は収入が低く「少子化」への対応としても社会的な支援策の強化が求められている。
「子どもの権利条約」では、「締約国は、到達可能な最高水準の健康の享受ならびに疾病の治療およびリハビリテーション上の便宜への子どもの権利を認める。締約国は、いかなる子どもも、当該保健サービスへアクセスする権利が奪われないことを確保するよう努める」とうたっており批准国として責任ある実行が求められている。
ついては、子供たちの健やかな成長を社会的に保障し、若い父母が安心して子育てできるように、乳幼児医療費無料化が国の責任で一日も早く実現するよう、政府に対し、意見書を提出されたい。