受理番号:請願第9号
「腎臓疾患総合対策」について
請願要旨
阪神・淡路大震災の際、現地の透析患者は医療や生活の場で多大な被害を受け、生死をさまよう状況が数多く出たことから、緊急時における正確な情報の伝達やそれに基づく適切な対応がいかに重要であるかを認識させられた。
一般的に、高齢化や長期透析の合併症により看護を要する患者の増加が深刻な傾向にあり、入院および通院における介護や受入施設の確保も大きな課題となっている。
また、透析から普通の生活に戻るため、新しく整備された日本腎臓移植ネットワークによる摘出腎臓の配布と移植について、より一層の啓発と県内体制の強化が望まれる。
ついては、腎臓病患者の現状と願いを踏まえた保健、医療、福祉の総合的な対策の早期確立に向けて、下記の事項を実現されるよう請願する。
記
1.地域防災計画の中で、緊急事態発生時に腎臓機能障害者を重大災害被災者として位置づけし、透析療法実施中の救出について特別の対策を具体化するとともに、透析に必要な電気、水、薬品等の確保対策を推進すること。
2.高齢やひとり住まい等により介護を要する透析患者への支援対策として、実態に即した介護サービスや通院の確保、受け入れのグループホーム等の整備を図ること。
3.日本腎臓移植ネットワーク体制が県内で有効に作用するよう腎臓移植の普及促進を図り、移植コーディネーターの設置について積極的な援助を行うこと。