会期: 令和8年2月16日 〜 令和8年3月19日
2月定例会議では、「子ども・子ども・子ども」を中心とした施策の展開や「県北部地域の振興」に係る経費など総額6,823億4千万円を計上する「令和8年度一般会計予算」や、年度内における各事業の執行状況および最終的な財源見通しに基づき、所要額を精査したことなどにより、総額4億9,606万4千円を追加する「令和7年度滋賀県一般会計補正予算(第9号)」など、知事提出議案79件と議員提出議案8件が上程されました。
各委員会では、付託された各議案、請願その他所管事項について審議等を行いました。
また、令和8年度予算を総合的に審査するため、委員38人で構成する予算特別委員会が設置され、3日間にわたり質疑を行い、さらに分科会調査を2日間実施しました。
これらの審議の結果、意見書案1件を否決したほか、いずれも原案のとおり可決または同意しました。
●「交通税」に関する決議案を可決
県当局が策定している滋賀地域交通計画に対し、県民の不信感や負担増に対する不安は大きく、県民政策コメントにおいても多くの意見が寄せられたことから、「交通税」の導入に固執することなく、本県の交通のあるべき姿に向けて、予断を排して真摯に検討することを求めた決議案を可決しました。
【令和8年度予算】
(問)
昨年9月に示された予算編成方針では、「ともにいきる『健康しが』」というテーマのもと、6本の柱と集中的な取組が示され、年頭の挨拶においても「ともいき ともうみ ともそだて」の思いをもって「ともにいきる『健康しが』」を進めていくと知事は述べられました。このような方針や柱に沿って多くの施策が当初予算に挙げられていますが、知事は、令和8年度当初予算に、どのような思いを込めたのか伺います。
(答)
2050年を見据え、私たちの「暮らし」や「社会」のあり方を、みんなで「リ・デザイン」していく端緒の年にしたいとの思いから、今できることから着実に実行に移すとともに、これまで積み上げてきたことをさらに充実させることを意識して予算編成を行ってきました。
また、物価高騰が長引く中、生活者や事業者に寄り添いながら、一人ひとりの生老病死や日々の生活、労働、経営など、「リアルな今」の暮らしや仕事を支えることにも心を砕いてきました。
さらには、「国スポ・障スポ」や「大阪・関西万博」で得た感動や、つながりなど有形無形の価値をみんなへ、また、未来へと繋いでいく「レガシーの継承・発展」にも意を用いてきたところです。
こうした考えのもと、みんなで、「ともにいきる『健康しが』」をより一層、前へと進めていきます。
【医療福祉拠点】
(問)
医療福祉拠点の整備について、人材養成機能の事業候補者として、京都女子大学等を運営する京都女子学園を選定されました。
京都女子学園では、文部科学省で検討中の「4年間の学部教育と大学院修士課程を合わせた5年一貫教育」の導入や、潜在看護師の復帰を促すリカレント(※1)教育の構想もあると聞いています。
ここまで長い期間を要しましたが、知事が約10年前に表明された「医療福祉拠点構想」が、ようやく前に進む見通しが立ってきたと思います。京都女子学園を事業候補者として選定したことについての受け止めを伺います。
(答)
人材養成機能の整備は、将来、大きな不足が見込まれる看護人材の確保を図る上で、大変重要だと考えており、今回、京都女子学園を事業候補者として選定できたことで、大きな一歩を踏み出せたと考えています。
また、本県からも多くの学生が進学し、大学改革にも意欲的に取り組んでおられる京都女子大学が、本県の看護人材養成に新たに関わっていただけることを心強く感じています。
大学においては、施設の建設や学生確保など、学部開設に向け様々な検討が進められていますが、県においても課題を共有し、計画実現に向け、ともに取組を進めていきたいと思います。
また、総合大学である京都女子大学とは、看護に限らず、幅広い分野で連携していきたいと考えて
おり、全庁挙げての関係構築にも努めていきます。
※1 「リカレント」
学校教育からいったん離れたあとも、それぞれのタイミングで学び直し、仕事で求められる能力を磨き続けていくこと。
【産業振興】
(問)
本県経済を牽引する成長を生み出し、振興していくことが、本県経済の力強い成長に向けて重要です。現在、地方創生・公共交通対策特別委員会では、議員提案により「滋賀県企業立地および先端技術研究開発の促進等による成長産業振興条例」の制定を目指し議論が進められています。
県内には、先進的あるいは独創的な研究シーズ(※2)を有する大学や、高い技術力を持つ企業が集積し、先端科学技術を活かし成長分野にチャレンジしようという動きが活発な状況です。
県では今年度から、県内中小企業の成長分野への新規参入を促進するなど、取組を強化していますが、どのような展望と課題が見えてきたのか伺います。
(答)
今年度は、「成長産業の創出」に向け、研究開発支援やスタートアップ(※3)発掘育成など従来
の取組に加え、工業技術センターへの先端機器の導入、大学等と連携したリスキリング(※4)講座、技術開拓のための企業訪問等を通じ、成長産業への新規参入を促進したところです。
リスキリング講座には延べ1600名以上が参加し、また、2月に開催した県と経済界の商談会に
は24社・4大学が出展し、過去最多の約850名の来場があるなど、成長産業への挑戦に高い関心が寄せられています。
こうした企業の関心を、具体的な参入や新産業の創出へ繋げるために、多様な施策を有機的に連携させ、相乗効果を最大化させるエコシステム(※5)の構築が必要だと考えています。
※2 「研究シーズ」
研究機関(大学、公的研究所など)が保有する、実用化される可能性のある研究成果や技術・知識のこと。(研究の種)
※3 「スタートアップ」
新しい企業であって、新しい技術やビジネスモデル(イノベーション)を有し、急成長を目指す企業のこと。
※4 「リスキリング」
新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する/させること。
※5 「エコシステム」
政府・教育機関・民間企業・金融機関・高度人材等の各主体が、協業や連携をすることで、相互に補い共存する仕組みを構築し、高い価値を生み出すこと。
【地域交通】
(問)
滋賀県では、地域交通ビジョンを実現するために、現在、「滋賀地域交通計画」を策定中です。交通を社会インフラと捉えつつも、人口減少や就労人口の減少など、社会状況の変化の中で、現在の交通さえ維持することが困難になってきています。
計画を絵に描いた餅にしないためには、市町や事業者、そして、利用する県民と共に状況を理解し、共に考え、共に取り組むことが大切だと考えます。現在の滋賀の交通をどのように捉え、この計画において何を重点的に取り組もうとしているのか伺います。
(答)
本県の地域交通は、利用者の減少、運転手不足等からの廃線や減便などが発生しており、免許返納者や車を運転できない学生の日々の移動が困難であるなどの社会課題が存在し、そういう状況が年々高まっています。
本計画では、まずはこの5年間で、駅までのアクセスが充実し、交通空白地が解消され、地域内の
移動が円滑な状態となるための二次交通の充実・高度化に重点的に取り組んでいきます。
そのためには、地域交通について県民の皆様と共通理解を醸成し、一緒に考え、議論することが大切だと思い、これまで対話を重ねてきたワークショップやフォーラム等については、来年度以降も取組を継続していきます。
さらに、福祉や教育、観光、産業立地等の施策も含め、各地域が目指すまちづくりの方向性のもと
で、地域交通を整え、充実していくことが重要とも考え、市町や経済、福祉などの関係団体・事業者
との連携をより強化して取り組んでいきます。
【県立高校】
(問)
私立高校授業料無償化拡大の影響に加え、少子化や通信制高校への進学者増など県立高校の生徒の減少が確実な中、県立高校の在り方の検討がスタートしました。総論賛成、各論反対といった様々な意見が噴出することも予測されます。是非とも「何よりも子どもたちのために、生きる力を育むための学びを保証する」という本来の目的を見失うことなく進めてもらいたいと思います。
県立高校の在り方検討を、今後どのように進めていくのか伺います。
(答)
子どもたちの視点を出発点に置いて、子どもたちの意見を反映しながら、通学のしやすい範囲の中に、興味・関心に応じた進路選択の機会を確保する、という観点を大切にしたいと考えています。
具体的には、「一人ひとりの教育ニーズに寄り添った学びの充実」、「産業教育の振興」、「地域と
連携・協働した学びの展開」、「高校と大学、中学校と高校との連携・接続」、「学校の維持や再配置」などについて検討を進めていきたいと思います。
また、県民との対話の機会を設定するなど、広く県民の皆様から高校の在り方について意見を伺いながら取り組んでいきます。