知事提案説明（平成２１年 ５月臨時会）
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平成21年5月県議会臨時会 知事提案説明
平成21年5月県議会臨時会 知事提案説明本日ここに滋賀県議会臨時会を招集し、議員各位のご参集を願ったところでございますが、提出いたしました案件につきまして、その概要と所信について述べさせていただきます。
まず、新型インフルエンザに関わる対策等について申し上げます。
メキシコ、アメリカ等における新型インフルエンザの発生をうけまして、4月28日、政府は首相をトップとする「新型インフルエンザ対策本部」を設置しました。
その後、4月30日には世界保健機関が警戒レベルをフェーズ5に引き上げ、わが国におきましても5月8日に成田空港で感染者が確認され、さらに5月16日には神戸市において国内で初の患者が確認されました。
この間、本県におきましても4月28日に私を本部長とする「新型インフルエンザ総合対策本部」を設置し、今日まで、地方本部、大津市や医療機関をはじめとする関係機関等の情報共有や密接な連携を図るとともに、状況の変化に応じた対策を検討し、実施に移してまいりました。
具体的には、感染の疑いのある人が早期に診断と治療を受けられるよう、発熱外来の設置を進めるとともに、4月末には発熱相談センターを設置し、発熱相談に24時間体制で応じ、県民の皆さんの不安の解消に努めてまいりました。
さらに、5月20日には大津市で初の県内感染者が確認されたことを受け、5月26日までの1週間、県立高校を臨時休校とするとともに、感染拡大のおそれがある6市を対象地域としまして、県立施設の休業や県主催のイベント等の中止のほか、対象市内の学校や保育施設等に対する休業要請などを行いました。
このように、これまで、社会的機能の維持を図りつつ、感染拡大をできるだけ抑制するという方針で臨んできたところでありますが、感染拡大の兆しが見られなかったことから、昨日から、休業の要請等を解除いたしました。
これまでの間、県民の皆さんには、たいへんなご不便をおかけし、また、事業者の方々に大きな影響が及んだことに憂慮しておりますが、皆さんのご理解やご協力のもと、また、医療関係者の方々の献身的なご努力により、当面のところは、県内における感染の拡大を最小限に食い止めることができたものと、あらためて御礼を申し上げます。
しかしながら、この間、修学旅行を始めとする観光客の相次ぐキャンセルをはじめ、商業施設への来客の落ち込み等、県民生活と地域経済は大きな影響を受けております。
このため、私は、昨日上京し、厚生労働大臣、文部科学省政務官、観光庁長官、中小企業庁次長に対し、本県のこれまでの取り組み状況と県内の実情をお伝えするとともに、病院や診療所等への支援の強化、社会経済活動の制約等に対する適切な支援、中小企業者の資金繰り対策をはじめとする9項目につきまして、実効性のある新型インフルエンザ対策を早急に講じていただくよう緊急要望を行ってまいりました。
これから夏場にさしかかるとは言え、新型インフルエンザの拡大の恐れは、依然として予断を許さない状況にあります。引き続き注意を怠ることなく、5月22日に示された国の新しい基本的対処方針をも踏まえつつ、本県の実情に応じて柔軟な対応を講じてまいりたいと考えております。
議員各位におかれましても、県民の皆さんの安心・安全のため、引き続き、新型インフルエンザ対策へのご理解とご支援をよろしくお願い申し上げます。
それでは、今議会に提出いたしました議案の概要についてご説明申し上げます。
まず、議第138号は一般会計の補正予算であり、ただいま申し上げました新型インフルエンザに対する緊急的な対応のため、医療機関における感染防護具等の整備や、抗インフルエンザウイルス薬の追加備蓄等、所要の予算措置を講じようとするものでございます。
次に、議第139号から144号までは、いずれも給与に係る条例案件でありまして、去る5月14日の県人事委員会からの意見の申出に基づき、本年6月において期末手当等を暫定的に減額して支給をするため、必要な改正を行おうとするものでございます。
議第139号および140号は一般職の任期付職員および任期付研究員の期末手当について、議第141号は特別職の職員の期末手当について、議第142号は一般職員の期末手当および勤勉手当について、議第143号は教育長の期末手当について、議第144号は公立学校職員の期末手当および勤勉手当について、それぞれ必要な改正を行おうとするものでございます。
議第145号は財産の取得について議決を求めようとするものであり、備蓄用抗インフルエンザウイルス薬の取得に係るものでございます。
以上、何とぞよろしくご審議いただきますよう、お願い申し上げます。
