現在位置 :トップページ › 議長・副議長 › 議長・副議長の記者会見 › 令和7年4月25日 正副議長の記者会見
1 場 所 記者会見室
2 出席者 目片議長、加藤副議長
3 内 容 正副議長の就任記者会見
(冒頭あいさつ・今後の抱負)
議長
本日4月25日、招集会議におきまして、歴史と伝統に培われた滋賀県議会の第105代議長に選出されました。大変光栄に思うと同時に、身の引き締まる思いであります。この職責の重さを痛感し、しっかりと努めてまいる決意でございますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。
さて、本県を取り巻く状況ですが、少子高齢化に伴う人口減少への対応、また激甚化・頻発化する自然災害への備え、長引く物価高騰に対する経済対策など、取り組むべき課題は山積しております。本県が、今後も発展し続け、魅力や活力あふれる持続可能な滋賀を実現するためにも、こうした課題にスピード感を持って取り組んでいかなければならないと考えております。
加えて、令和7年2月定例会議において、防災対策を総合的に推進する「滋賀県防災対策の推進に関する条例」が議員提案条例として制定され、県民の生命と財産を守る、県の重要な使命に改めて思いを強くいたしているところでございます。
また、今月13日には大阪・関西万博が開幕いたしましたが、今年はいよいよ「わたSHIGA輝く国スポ・障スポ」が本県で開催されます。万博で示された新技術の活用や国スポ・障スポ大会を通じて得られるレガシーなど、未来に向けた取組が加速する年であるとも考えております。こうした中、副議長の協力のもと、議員の皆様の御支援と御協力を賜り、県民の負託に応える県政の実現に全力を傾注してまいる所存でございますので、引き続き御指導、御鞭撻を賜りますようよろしくお願いを申し上げ、私からの冒頭の御挨拶に代えさせていただきます。
続きまして、今後の抱負でございますが、県政の主役は、言うまでもなく県民の皆様方であり、常に県民の視点に立って、県民に開かれた議会運営を図っていく必要があると考えております。
議会は多様な民意に耳を傾け、代弁することが求められておりますことから、各会派間の政治的立場の違いはありますが、議論を十分に尽くせるよう、公平・公正な議会運営に努めてまいりたいと考えております。
また、分権時代における地方議会と政策立案機能の強化、これは非常に重要であり、議会の持つ監視機能はもとより、政策立案機能を高めることとあわせまして、スピード感を持った取組が求められているところです。二元代表制の一翼を担う機関として、県議会としても調査活動や活発な議論を通じて、諸課題にしっかりと対応してまいりたいと考えております。活力ある滋賀を実現するために、県民の皆様方の声を真摯に受け止めながら、議会が一丸となって取り組んでまいりますので、引き続きよろしくお願いいたします。
副議長
本日の招集会議におきまして、第116代の副議長を仰せつかりました。身の引き締まる思いでございまして、しっかりと頑張っていきたいという決意でございます。微力ではございますが、しっかりと議長をお支えして、この議会の責任を果たしていきたいと思います。私は元県の職員でございました。そういう意味からしまして、この二元代表制というものを、議員自らがしっかりと自覚するということが大事だと思っております。県民の皆様方が選んだ知事が作る政策、それを県民の皆さんが選んでいただいた議会がしっかりとチェックすることは、非常に重要であり、それぞれの政策がより良いものになるように頑張っていきたいと思います。
また抱負といたしましては、昨年、議会改革検討委員会がございましたので、若者の意見が議会に反映されるように、議長のフォローをしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
(記者との質疑応答)
記者
まず目片議長にお伺いしたいのですが、二元代表制という話がありました。片方は議会、片方は県だと思いますが、県のトップである三日月知事の県政に対する評価ですね。この4月以降は、三日月知事が掲げている交通税の議論も、議会の中でも模索されていくであろうと見られる中で、そういったことも含めて、県政をどのように評価されていますか。
議長
知事におかれては、様々な政策について取り組んでいただいており、一定評価はさせていただいております。県民の中でも賛否が分かれる、もしくは考え方を異にするような部分については、我々議会としては、是々非々でしっかりと議論を深めて、政策の目的や方法についての議論をしっかりと進めていくことが重要だと思っております。
交通税の話についても、これから様々な議論が進められるだろうと思いますので、それが今後の県民の生活や負担に、どういった影響があるのかも含め、しっかりとした議論の中で、最終的にその方向性を議会も一緒に考え、あくまでも是々非々の中で、知事との一定の距離は取らせていただくというのが、議会の今あるべき姿、立場であると考えております。
記者
先ほど、開かれた議会というお話がありました。インターネットで本会議は中継されていると思いますが、委員会の方は、資料はオープンにされていますが、インターネットでは見られない。このあたりについて、より公開の範囲を広げていくようなお考えはありますか。
議長
今おっしゃったように透明性を高めることは、様々な面でこれから求められていく議会の姿であろうと認識しております。委員会のインターネットでの公開も含めて、具体的にどういうことができるのか、今後でき得ることは速やかに実施していこうと思っておりますので、もう少し我々の中でも議論を深めて、県民の皆さんの求めるものを提供できるよう、進めていきたいと思っております。
記者
加藤副議長にお伺いします。先程の御挨拶の中でもありましたが、昨年度、議会改革検討委員会で、若者の意見を反映するといった方向性が示されましたが、今後、若者の意見を取り入れる上で議会として、どういった取組が必要だとお考えでしょうか。
副議長
今年度から、出前講座のような形で議員が出向いて、議員として色々なお話をさせていただく機会を設けようということになってございます。その中で、直接県民の皆様、若者と接する議員が、そういう意識を持って聞くという姿勢が大事だと思います。それから、若者の意見を政策に反映するということでございますが、これもそういった気持ちを持って、日ごろから議会活動をすることが基本だと思っておりますので、個々の議員の活動の中で、ぜひとも前向きに考えていただくようにお願いしていきたいと思っております。
記者
出前講座はいつから始めるとか、スケジュールは決まっているのでしょうか。これから検討していかれるのでしょうか。
副議長
具体的な細かい数字は持ち合わせておりませんが、予算も若干積んでいただきましたので、事務局から、資料提供的に発表するようにお願いしたいと思います。
記者
目片議長に伺いたいのですが、先程の選挙の結果が、目片議長が40票で、共産党の節木議員が2票という結果でしたが、この結果についてどのように受け止められているでしょうか。
議長
大変ありがたく思うと同時に、多くの議員の皆さんから、しっかりと議会運営をせよという叱咤激励も含めて頂戴したものと思っております。願わくば、満票でという思いはございましたが、それぞれのお考えのもと、投票していただいた結果であります。そういった皆さんの激励も含めた期待感を持って負託を受けたものと思っております。
記者
全国的には2馬力というのですかね、選挙のあり方、あるいはポスターを商売に使うなど、選挙が今までと違う形で行われていると思いますが、そのあたりに対する対策などは何かお考えですか。
議長
これはしっかりと国会において、早急に議論していただいて、その方向性を我々にお示しをいただければと思います。選挙は候補者御自身が、候補者御自身のために、政策を有権者に訴えて、その結果、有権者の皆さんからどういう審判をいただくのかということが、選挙の原則だと思っております。それが脅かされるようなことになるのであれば、国会において十分議論をいただいた上で、そういうことにならないように、取り組んでいただければと思います。
地方議会においても、今後、その影響が出てくることも考えられますので、地方議会として何ができるのかについては、研究する余地はあると思っております。
記者
加藤副議長はいかがですか。
副議長
私も基本的に目片議長と同感でございます。本来の選挙というもの、本来こうあるべき選挙という原点に戻った考え方というものを、もう一度国会を含めてしていただきたいと個人的には思っております。しかしながら、現在、色々な選挙が次々に進んでおりますので、いま目片議長がおっしゃたように、どういったことが地方議会の方から言えるのかということは、一緒に検討していきたいと思います。
記者
目片議長にお尋ねします。例えば兵庫県議会でありますとか、広島県の安芸高田市議会でありますとか、メディアですごく注目が集まっている一方で、すごく混沌としているような状況が全国各地で見られます。先ほど議長から、知事や執行部との距離は是々非々であるとのお話をいただきましたが、是々非々というお話は、歴代の議長もずっとおっしゃってこられました。
知事や執行部との距離感、関係性というのが非常に重要で、それが見えなくなってくると、混沌とするような部分が見えてくるのではないかと思っているのですが、現在の滋賀県議会と知事との距離感、関係性はどのように捉えられていますでしょうか。
議長
距離感をどう表現するかについては、少し答えに窮するのですが、良好な関係であることは間違いございません。その上で、提案いただく政策について、それが県民や県政に対して、どのような影響を及ぼし、どのような結果になるのかというところで、それぞれの議員が考える方向性と、執行部が考える方向性が一致するようにもっていくのが、我々の役目かと思います。
先ほど是々非々と申し上げましたが、受け入れられない部分がある場合についても、しっかりと話ができる関係であるという理解をいただければと思います。単に反対するだけ、賛成するだけではなく、より良い県政や県民のための政策を作り上げていくという中において、知事や執行部と我々議会は良好な関係であるということは間違いないと認識しております。
記者
三日月知事が来年、3期目の任期を満了されるということになりますが、今年度は3期目の三日月県政のひとつの姿を示す時期になると思います。県議会として、今後3期目の締めくくりに向かう県政に対して、どのような姿を見せてほしいと思うか、また県議会としてどのように知事の3期目を見ていくかについて教えてください。
議長
知事の任期に伴ってという話ではございませんが、知事と議会という関係の中で、常に県民を意識した政策、またその執行が大前提であろうと思いますので、県民にしっかりと寄り添った県政をどれだけしていただけるのかが知事の評価にもつながると思いますし、我々議会との関係にも影響してくる部分だと思います。残りの任期において、県民にとって、例えば、ここに住んでみたいなとか、ここで産み育てたいなという県になるために、どれだけ尽力をしていただくかということは、期待をしたいと思いますし、我々も目指す方向が同じであれば、ぜひ一緒になって取り組んでいきたいと思っております。
記者
目片議長、加藤副議長それぞれに伺いたいのですが、いま県政の中で課題と考えられている部分、テーマについてはどのようなことが課題と感じられているでしょうか。
議長
まずは投票率、これは知事選挙もそうですし、議員の選挙もそうですが、4年に1度の審判を仰ぐ上で、県民の皆さんに、特に若い皆さんにも関心を示していただくにはどうしたらいいかということは、考えていく必要があると思っております。県民の負託に応えると我々申し上げますが、皆さんがどういう思いを持って我々に託していただいているか、それが顕著に分かるのは、やはり選挙であろうと思いますので、主権者教育も含めて充実させなければいけないと思います。
そういった皆さんの思いがしっかりと投票行動に移り、なおかつ、我々と一緒にその方向性を見出していけるような、まずはそういったものを作り上げていくということが非常に重要であると思いますし、また、議員のスキルを上げていくことも重要だと思います。我々は追認機関ではありませんので、議会の政策立案能力を高め、県民の皆さんにしっかりと行き届くような政策を進めていくことが、我々県議会をもう少し前に進めていくものと感じております。
記者
県政の課題について、副議長いかがでしょうか。
副議長
先ほどの投票率の話ですが、県政の色々な施策を含め、広報課の方から、県民との応答性を大事にすると言っていますが、それがうまくいっていないのが、投票率ではないかという気がしています。
やはり県の広報というのは非常に重要だと思います。広報の戦略というのものは、広報課だけの話ではないというのが私の持論でございまして、各部それぞれの担当課が広報課の一員であり、県民の皆さんにいかに伝えていくかという意識を持つ、その総まとめが知事公室だと思いますので、そういう組織的な課題を感じているというのが一つでございます。
記者
是々非々で議論を深めていくべきテーマというのも、もちろん県政の中でもあると思いますが、今後、議論をさらに進めていったほうがいいと考えられている県政課題についてはいかがでしょうか。それぞれお願いいたします。
議長
交通税の話はまさしくその通りだと思います。私どものところにも、それぞれの地域から、バス路線でありますとか鉄道でありますとか、公共交通についてのあり方についての御意見、御要望を多々いただいております。一方で、それをどのように維持、継続、発展させていくのかという議論も非常に重要だと思いますので、今の御質問については、まさしくこの交通税がまず一番にあげられるものと思います。
その上で、あるべき姿をもう少し思い描けるような議論が深まらないと、我々ももちろんのことですけれども、県民の皆さんの御理解が得られないのではないのかと思いますので、まずはそこをしっかりと県民の皆さんに見える形で、議論を見ていただくことで理解も深まっていくのではないかと思います。
一方で、例えば北陸新幹線の問題も含め、県民の皆さんのお考えが二分するような問題については、軽々に結論を急ぐべきではないし、しっかりとその中身を問うていくことが重要だと思っています。
記者
副議長いかがでしょうか。
副議長
もちろん交通税は、知事も言っていますが、もっともっと深めていただかないといけないテーマだと思います。
また、スピード感を持って取り組む必要があると思っていますのは、防災の関係でございまして、冒頭に議長からもありましたように、「滋賀県防災対策の推進に関する条例」を制定しましたが、作っただけで終わってはいけませんし、議会が特別委員会で作った条例でございますので、この条例に基づいて、県の政策、施策にいかに反映するのかということは、スピード感を持って対応していくべきテーマではないかと思っております。
記者
先ほどは県政の課題でしたが、県議会の方で何かしら課題と感じていらっしゃるところがあれば、議長、副議長それぞれお願いします。
議長
様々な面で、いまの時代にはそぐわないようなこと、例えば、県議会において女性議員が少ない、女性議員をどう増やしていけばいいのかといった部分にどう対応していくのかについては、そう遠くない将来に必ず直面するのではないかと、漠然とですが、念頭に置いてこれから進めるべきではないかと思っています。
また、議会改革の中でありますとか、様々な場面で議論しているところではありますが、例えば、若い方にもっと議会への関心を持ってもらうことや、若い方に参画をしてもらおうということになれば、議会において、育休などの問題についても、時代に適応しながらしっかりと環境を整えいく必要があろうと思っております。
記者
副議長いかがでしょうか。
副議長
議会の定数の話は、今年くらいから出す必要があると思います。次回の定数について、選挙前に議論する場が必要になってくるのではないかと思います。そうしたときに今の傾向としましては、議員を減らすような方向が多いですが、今後、人口は減りますけれども議会のあり方からですね、その定数の関係をどう考えていくのか、単にいまこれだけの人数で、この選挙区割だからどうするという、これまでの延長線上ではなく、改めて現状の課題に向き合うための議会のあり方ということから、議会の定数についても考えていく時代ではないかという思いをしております。