決議第1号
原子力発電所の総点検など安全対策を求める決議
今回の関西電力美浜原発2号機の蒸気発生器細管損傷による事故は、緊急炉心冷却装置の作動により、かろうじて大量の放射能漏れを防止し得た我が国初の事故である。この事故では、これまで起きないとされていた瞬時の細管破断が現実に起こり、しかも現在の検査技術では、その前兆を発見することができなかったことで、改めてこれまでの定期検査、安全基準のあり方に問題を投げかけている。
近畿1,300万人の水源を抱える本県としては、本県を初め下流府県の住民の生命の安全を守る上でも、今回の事故を重大視している。
よって、県は、細管損傷率の高い原発を抱える福井県の隣接県として、国および関西電力に対して、事故原因の徹底究明と美浜2号機と同型の原発の運転を停止し、原発の運転中止による総点検の実施を求めるとともに、本県を含めた隣接府県が共同して原発事故に対する防災対策を早期に策定されるよう要望する。
以上、決議する。
平成3年3月12日
滋 賀 県 議 会