意見書第11号
米の市場開放絶対阻止に関する意見書
米は、国民の基礎的な食糧であるばかりでなく、日本の文化の原点である。
とりわけ本県においては、古くより近江米の名声のもとに、淡海の文化が形づくられてきた。
また、本県の水田は、びわ湖の環境を守るなど多面にわたり重要な役割を果たしてきている。
今、米の市場開放が行われるならば、日本の農業はもとより地域経済、さらには国民生活にはかり知れない打撃を与えることは必至であることから、本県議会は9度にわたり政府に対し、米の市場開放阻止を強く求めてきた。
また、去る7月の総選挙において、連立政権に参加している大多数の公党は自由化阻止を公約にしてきたが、まさに朝令暮改であり、過去3回の国会決議が行われているにもかかわらず、また米の市場開放が及ぼす影響や水田の公益的機能などについて、国民的理解を深めないままガットの示す調整案を受け入れることは、国会ひいては国民を軽視するものであり、強い憤りを覚える。
よって政府におかれては、いかなる形においても米の市場開放を行わないよう、重ねて強く要望するものである。
以上、地方自治法第99条第2項の規定により意見書を提出する。
平成5年12月10日
滋賀県議会議長 田 中 雄
(宛先) 内閣総理大臣 外務大臣 農林水産大臣 経済企画庁長官