本文へ移動

現在位置 :トップページ意見書・決議一覧 › 意見書第8号 森林の整備、林業・林産業の振興に関する意見書

意見書・決議の詳細情報

意見書第8号 森林の整備、林業・林産業の振興に関する意見書

番号
意見書第8号
(平成19年)
議決年月日
平成19年6月21日
結果
可決

本文

意見書第8号

     森林の整備、林業・林産業の振興に関する意見書

 近年、森林・林業は、長期にわたる木材価格の低迷等から採算性が悪化し、森林所有者の林業に対する意欲を失わせ、手入れが行われない放置森林が目立つようになり、森林の持つ機能が損なわれることが懸念されている。
 一方で、森林に対する期待は、木材生産のみならず水源涵養や県土保全、地球温暖化の防止など多面的な機能の発揮に対して高まってきている。
 このような中、平成18年においては用材自給率が前年に続いて20%を超える見込みとなり、平成15年度以降は新規就業者が増加するなど、わずかながらではあるが明るい兆しも見受けられる。しかしながら、今なお厳しい状況が続いている林業・木材産業の再生につなげていくには、森林吸収源対策としての森林整備を図るための事業費の確保や森林・林業基本計画に導入された目標達成のための工程管理の検証など、今後、これらの兆しを助長、発展させるための強力な施策の展開が求められている。
 滋賀県においては、平成16年3月に琵琶湖森林づくり条例を制定するとともに、平成18年4月からは琵琶湖森林づくり県民税条例を施行し、森林の多面的機能が持続的に発揮されるよう緑豊かな森林を守り育て、健全な姿で未来に引き継ぐこととした。
 また、2万ヘクタール近い水源林を整備管理している2つの造林公社は、木材価格の下落、低迷が続く中にあって、1,000億円を超える既往債務を抱え厳しい経営状況にあるが、今後とも、森林の多面的機能の発揮に重要な役割を果たしていくためには、造林公社問題の抜本的な経営改革を早急に行う必要がある。
 よって、政府ならびに国会におかれては、森林の多面的機能の持続的発揮と適正な保全、整備のため、下記の事項について早期に実現されるよう強く要望する。
                 記
1.多様で健全な森林の整備、保全等を促進するため、森林・林業基本計画の推進とこれを実現するための平成20年度予算の確保。
2.地球温暖化防止に向けた森林吸収源対策の推進と事業執行に伴う安定的な財源の確保および森林所有者負担の軽減。
3.森林・林業の担い手の育成確保、および国産材の安定供給体制の整備と利用拡大を軸とする林業・木材産業の再生に向けた諸施策の展開。
4.国民の安全、安心な暮らしを守る国土保全対策の推進。
5.地球的規模での環境保全や持続可能な森林経営を目指した違法伐採対策の推進。
6.造林公社問題の抜本的改革のための新たな金融支援制度の創設と県が造林公社に対して実施する支援策に対する地方財政措置の大幅な拡充。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

  平成19年6月21日
                 滋賀県議会議長  出原 逸三

(宛先) 衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、財務大臣、農林水産大臣、環境大臣、林野庁長官

会議録

Copyright © Shiga Prefecture. All rights reserved.