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意見書・決議の詳細情報

意見書第9号 ウイルス肝炎患者の医療環境改善を求める意見書

番号
意見書第9号
(平成19年)
議決年月日
平成19年6月22日
結果
可決

本文

意見書第9号

     ウイルス肝炎患者の医療環境改善を求める意見書

 我が国にはC型肝炎患者がおよそ200万人、B型肝炎患者がおよそ150万人いると言われ、ウイルス肝炎はまさに国民病である。しかも、その大半が輸血、血液製剤の投与、予防接種における針、筒の不交換などの不潔な医療行為による感染、すなわち医原性によるものと言われている。
 B型肝炎については、集団予防接種によるB型肝炎ウイルス感染被害者が国を被告として損害賠償を求めた訴訟の最高裁判決が昨年6月16日に言い渡され、この判決では、国の行政責任が認められた。また、C型肝炎についても、血液製剤の投与によるC型肝炎ウイルス感染被害者が国と製薬会社を被告として損害賠償を求めた薬害肝炎訴訟の大阪地裁判決が昨年6月21日に、福岡地裁判決が昨年8月30日に言い渡され、いずれの判決でも国の行政責任、製薬企業の不法行為責任が認められた。
 B型、C型肝炎は、慢性肝炎から肝硬変、肝臓がんに移行する危険性の高い深刻な病気であり、1年間の肝臓がんによる年間死亡者数は3万人を超え、その9割はB型、C型肝炎患者である。このような事態にかんがみれば、すべてのウイルス肝炎患者の医療を支援するための諸施策に直ちに取りかかるべきである。
 よって、政府ならびに国会におかれては、以上の現状を踏まえ、下記の事項について適切な措置を講じられるよう強く要望する。
                 記
1.感染の可能性のある者について、広く検査の勧奨を再度行うこと。
2.ウイルス肝炎検査体制の充実を図ること。
3.ウイルス肝炎の新たな治療方法の研究、質の均一化された診療体制の整備を図ること。
4.ウイルス肝炎治療患者に対する相談・支援体制を講じること。
5.ウイルス肝炎に関する誤解や偏見をなくすため、普及・啓発活動を充実させること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

  平成19年6月21日
                 滋賀県議会議長  出原 逸三

(宛先) 衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、総務大臣、厚生労働大臣

会議録

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