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意見書・決議の詳細情報

意見書第8号 こころの健康を守り推進する基本法の制定を求める意見書

番号
意見書第8号
(平成24年)
議決年月日
平成24年3月23日
結果
可決

本文

意見書第8号

   こころの健康を守り推進する基本法の制定を求める意見書

 心身の健康は、一人一人の国民の基本的な権利であり、社会の活力と発展の基盤をなすものである。しかし、現在の我が国は、年間の自殺者が3万人にも上り、また320万人を超える国民の40人に1人以上の方々が精神疾患のために医療機関を受診しているという数字に代表されるように、国民のこころの健康は危機的ともいえる状況にある。更に引きこもりや虐待、路上生活などの多くの社会問題の背景にも、こうしたこころの健康の問題が影響しているものと考えられる。
 しかし、日本における精神保健・医療・福祉のサービスの現状を見ると、こうしたこころの健康についての国民のニーズに応えられるものではない。
 WHO(世界保健機関)は、病気が命を奪い生活を障害する程度を表す総合指標であるDALY(障害調整生命年)を政策における優先度を表す指標として提唱している。
 DALYによると、精神疾患は、がんや循環器疾患と合わせて三大疾患の一つとされており、先進国において命と生活に最も影響するのは精神疾患であることが明らかになったところである。欧米ではこの指標に基づいて国民の健康についての施策が進められているが、我が国ではそうした重要度にふさわしい施策がとられていない状況である。
 こうしたこころの健康危機を克服し、安心して生活ができ、活力のある社会を実現するためには、こころの健康を国の重要施策として位置付け、総合的で長期的な施策を実行することが必要である。
 よって、国会および政府におかれては、全ての国民を対象としたこころの健康についての総合的で長期的な政策を保障する基本法を制定されるよう強く求める。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

  平成24年3月23日

              滋賀県議会議長  家  森  茂  樹

(宛先)衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、厚生労働大臣

会議録

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