意見書第8号
社会保険診療報酬の改悪に反対する意見書
高齢者を初めとして、国民に医療を保障することは、今日政府に課せられた重大な責務である。
しかるに、厚生大臣の諮問機関である中央社会保険医療協議会は、保険財政から老人病院に支払う医療費について、いわゆる定額払い制を新設、導入することを盛り込んだ社会保険診療報酬点数表改定の諮問案を原案どおり了承する答申を行った。
現在でも高齢者であることを理由にして医療差別がまかり通っているもとで、今回とられようとしている措置は必要な治療をも制限するもので、高齢者への許しがたい人権侵害であり、高齢者を医療からますます遠ざけるものと言わざるを得ない。
こうした老人差別医療の制度を直ちに廃止し、老人医療の無料化を実行することこそ緊要である。
よって政府におかれては、社会保険診療報酬を改悪しないよう強く要求する。
以上、地方自治法第99条第2項の規定により意見書を提出する。
1990年3月27日
滋賀県議会議長 西 村 政 之
(宛先) 内閣総理大臣 大蔵大臣 厚生大臣