受理番号:請願第12号
B型肝炎問題の早期全面解決を国に求める意見書の提出について
請願要旨
B型肝炎問題の早期全面解決について、関係諸機関に対して、以下の事項を内容とする意見書を提出されるよう請願する。
記
B型肝炎訴訟は、国が法律によりすべての国民、住民に強制した集団予防接種における注射器の使い回しによって、多くのB型肝炎ウイルス感染被害者を生んだことについての国の責任を明らかにし、被害者を救済することを求める裁判である。
この問題については、平成18年6月に最高裁判所が国に法的責任があることを明白に認め、平成21年12月に成立した肝炎対策基本法においても、国自身が集団予防接種により被害を出したことの責任を認めており、国の加害者としての法的責任はより一層明確になっている。
現在、集団予防接種によるB型肝炎ウイルス感染被害の救済を求める訴訟が全国で係争中であるが、解決まで一刻の猶予も許されない。
B型肝炎は慢性肝炎から肝硬変、肝がんに進行し、あるいは慢性肝炎を経ずに、突然肝がんを発症することもある極めて深刻な病気である。原告のみならず、多くの肝炎患者は、今後の症状悪化に対する不安や、多額の治療費の自己負担、いわれなき差別、偏見に苦しみながら日々生活している。
よって、次の事項の実現を強く要望する。
1 国は、集団予防接種による注射器の使い回しによって被害を受けた被害者が原告となったB型肝炎訴訟において、被害者に謝罪し、被害者全員を速やかに救済すること。
2 国は、肝炎患者にとって経済的負担の心配のない医療費助成制度の整備を進めること。
3 国は、肝炎患者に対する差別、偏見をなくすための正しい知識の啓発活動を進めること。