受理番号:請願第7号
抜本的な安全対策等が講じられるまで大飯原子力発電所3号機および4号機の運転停止を求める意見書の提出を求めることについて
野田内閣総理大臣は、平成24年6月16日に原子力発電所に関する四大臣会合を行い、関西電力大飯発電所3号機および4号機を再稼働することを政府の最終的な判断として決定し、これを受けて、7月1日に3号機が、同18日には4号機が運転を再開した。しかし、この判断は、東京電力福島第一原子力発電所における事故発生後、いまだに実態や原因が究明されておらず、抜本的な安全対策も講じられていない中でなされたものであり、原子力発電所の安全性について、国民的理解が得られた上での判断とは到底言えない。
しかも、大飯原子力発電所の敷地内に、活断層の疑いが極めて高い断層である破砕帯が存在するという新たな問題が指摘され、7月18日には原子力保安院がその調査を指示したところである。このことは、再稼働した3号機と4号機の安全性が確保されていないことを示すものであり、安全を最優先にするという福島第一原子力発電所事故の教訓が生かされていないことが、国民を一層不安に陥れている。
また、今夏の電力需給について報道機関が実施した調査等によると、節電要請期間において、大飯原発3号機および4号機の再稼働がなくても、8月3日のピーク需要時をカバーできたことも指摘されている。
よって、政府に対して、可及的速やかに福島第一原子力発電所事故の実態および原因を究明するとともに、重要な40年廃炉の具体化をし、また、新・再生エネルギーの創出、使用済み核燃料処理などエネルギー需給ビジョンの提示や国民の願いである原子力規制庁による安全第一の新しい基準を早期に確立するとともに、それに基づき見切り発車で再稼働している大飯原発3号機と4号機を停止し、厳しく判断されるよう強く求める旨の意見書を提出されるよう請願する。