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県立学校などに安定ヨウ素剤の事前配備を求めることについて

請願第13号 県立学校などに安定ヨウ素剤の事前配備を求めることについて

受理番号
請願第13号
受理年月日
令和3年12月3日
付託委員会
総務・企画・公室常任委員会
継続審査状況
議決年月日
令和3年12月21日
議決結果
不採択
紹介議員
黄野瀬明子

内容

受理番号:請願第13号
 県立学校などに安定ヨウ素剤の事前配備を求めることについて

 現在、全国で再稼働している10の原発のうち、5つは隣の福井県にある。高浜原発の3号機と4号機、大飯原発の3号機と4号機、そして、老朽原発である美浜3号機(運転歴44年)である。これに加えて関西電力は、高浜1号機(同46年)、高浜2号機(同45年)の再稼働の準備を進めている。
 仮に、高浜原発で過酷事故が起きて放射性物質が放出されると、風速4メートルの北西風が直進で吹いている場合、滋賀県には約2〜8時間で同物質が飛んでくる。その中には、甲状腺ガンを引き起こす放射性ヨウ素が含まれている。
 ただ、適切な時期に安定ヨウ素剤を服用すれば、甲状腺ガンになることを相当程度に防ぐことができる。原子力規制庁の解説書によれば、放射性ヨウ素を吸入する前24時間から吸入した後2時間までに同剤を服用すれば 90%以上のガン抑制効果がある。服用が24時間後になれば、その効果は7%に急減する。
 子どもは発達が早い分、放射能の影響を受けやすいと言われている。チェルノブイリ周辺や福島県では、同剤を服用しなかった多くの子供が甲状腺ガンにかかっている。しかし一方、チェルノブイリ西側のポーランドでは、小児1,050万人に安定ヨウ素剤を投与した結果、小児甲状腺ガンはゼロだったと報告されている。また、福島県の三春町は独自判断で、3,303世帯(40歳未満の住民または妊婦のいる世帯)のうち3,134世帯に安定ヨウ素剤を事前に配布し、小児甲状腺ガンの発症がほとんどなかったと報告されている。
 原子力規制庁の解説書は、「副作用の心配はほとんどない。副作用による健康影響へのリスクよりも、放射性ヨウ素による甲状腺の内部被ばくのリスクの方が大きい」と述べている。また、安定ヨウ素剤は1粒10円以下で購入でき、財政負担は僅かである。
 原発そのものには賛否両論がある。しかし、原発事故と放射能放出の可能性がある以上、放射能から県民の命や健康を守ることは、全ての県民の願いであり、県議会の大事な役割だと考える。
 県民、特に子供の健康と命を守るために、貴議会に、以下のことを請願する。

【請願事項】
 県立学校など(県立の中学校・高等学校、特別支援学校、私立学校)に在籍する児童・生徒分の安定ヨウ素剤の事前配備を県に要請すること。

会議録

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